子どもの支援を初めて数カ月が経過しますが、やたらと下ネタを大声で連発する児童がいます。
それを聞いた周囲の人はあまり良い気分ではありません。
この現象が定型児に比べて発達障害の児童に多いのかはわかりません。
今回はそうした言葉が出る理由と対応を考えてみました。
なぜ下ネタを言うのか
まずそうした言葉が出る理由として、
①周囲の注目を引きやすい
➁それに置き換わる言葉がない(言語発達遅滞)
③恥ずかしいこと言っているとの理解が難しい
の3つが考えられるのではないかと思います。
傾向としては男の子が多い印象です。
さらに一つ一つ考えてみます。
①周囲の注目を引きやすい
例えば、
う〇こ!う〇こ!へへへへへ!
○○君!!駄目よ!!そんな言葉言いません!
という場面があったとします。
この時どんな状況であれ、大人が過大に反応し、周囲の人の注目が一気に児童Aに集まります。
この結果が、とてもよくないと考えます。
つまり、児童Aからするとみんなから注目された!かまってもらえた!ということを誤学習してしまったということです。
しかも数文字の言葉を発するのみですので、労力は非常に少なく済みます。
脳みそは基本的には省エネ思考ですので、次からもこの結果を得ようとするために同じ方法を使うでしょう。
➁それに置き換わる言葉がない(言語発達遅滞)
こうした言葉を多く言う児童は、言葉でやりとりして楽しむ段階まで達せていない印象です。
つまりは、相手と会話を広げたり、イメージしたり、比喩やボケ・突っ込みなどが困難である印象です。
何かお話したい、楽しい会話をしたい→でも会話内容がどうしたらいいかわからない、思いつかない→自分は面白いと思う下ネタ言っておこう、反応もいいし。
という具合でしょうか。
こう考えると、何かお話したい気持ちはあるのかなというのはくみ取れますね。
③恥ずかしいこと言っているとの理解が難しい
通常、下ネタもそれ以外の良くない行動も大人に注意されると自制しようとしたりします。
しかし、いわゆる発達障害のお子さんはその循環に至らないことが多いです。
おそらくですが、それを言っている自分を客観視するのが難しいのではないかなと思います。
周りと違うことをしているな、怒られたな、皆も大人も喜んでいないなという部分に気が付きにくいのかもしれません。
親の顔などをみて行動するのは『社会的参照』と言いますがその部分の弱さがあるんですかね。
これは、日本人が得意な空気を読む部分にかかわるので大切な機能と言えます。
どう対応するか
まずは、下ネタを言ったときはすぐに反応せずに数秒置いて静かに言わない方がよい理由を説明してみます。
ここで大きな声で過剰に反応するとそれが成功報酬となる可能性があります。
う〇こ!う〇こ!
○○君!!駄目よ!!そんな言葉は使いません!!
へへへへ、う〇こ!う〇こ!
これは最悪のパターンと思います。
まずは、数秒タイムアウトしてから違う遊びや発散できる運動を促します。
この対応でまず様子を見ます。
改善しないようであれば、次にそうした言動をすれば無視します。
そしてさりげなく他の話題に移ります。
この話題はその児童の興味がある話題だとノッてきやすいです。
ノッて来た後は、その子のわかりやすい言葉を使いながら話題を広げてあげる、会話を楽しむ練習にさりげなく入ります。
ちょっとした会話練習のようなものですかね。
最後に
以上、私の考えをつらつら書いてみました。
理由の部分はただの感想に過ぎないので違うかもしれません。
ですが、いろいろ考えてみることにより対応の幅が広がり、質も上がると思うので大切なことかなと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。